夏バテには、かぼちゃ!
日が短くなってきたのを感じたり、ひつじ雲を見つけたり、、少しずつ秋の気配を感じられるようになってきました。
この時期、夏バテで、食欲不振や胃もたれ、だるさを感じている方も多いのではないでしょうか?そういう私も、先週、夏バテから腸炎にかかって苦しんでおりました。
疲れた胃腸には、かぼちゃがオススメです。かぼちゃというと、ハロウィンや冬至の時期をイメージするかもしれませんが、夏から秋が旬。直売所にも、もうすでにかぼちゃがたくさん並んでいますよね。
かぼちゃの栄養成分と効用
かぼちゃには、次のような栄養成分が含まれています。
- 食物繊維
便通を良くし、高血圧や脂質異常症などの生活習慣病を予防する。
- ビタミンA
目の働きを維持する。粘膜の健康を保ち、正常な免疫機能を維持する。
- β-カロテン
体内でビタミンAに変換される。強い抗酸化作用を持つ。
- ビタミンE
抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助ける。
- ビタミンC
抗酸化作用、鉄の吸収を高めるはたらきがある。
- ビタミンK
血液凝固作用、健康な骨づくり、動脈の石灰化の抑制に関わっている。
- ビタミンB6
不足すると、湿疹や口角炎、貧血、免疫機能の低下などの原因になる。
- 葉酸
たんぱく質の合成やアミノ酸の代謝などに関係している。
- パントテン酸
ビタミンB 群の一種で、皮膚や粘膜の健康を保つはたらきがある。
- カリウム
血圧を下げる。筋肉のはたらきの維持、むくみの予防・改善効果がある。
- マグネシウム
欠乏により骨の形成に支障が出たり、筋肉のけいれんの原因となる場合がある。
など。
こうしてみると、かぼちゃは驚くほど栄養の宝庫ですね。
特に注目したいのは、三大抗酸化ビタミンと呼ばれる、ビタミンC、E、β-カロテンを豊富に含んでいること。
三大抗酸化ビタミンと呼ばれるビタミンE、βカロテン、ビタミンCが豊富に含有されています。βカロテンは粘膜系の正常化や免疫力の向上、目の疲労を癒す働きがあります。
カリウムも豊富に含まれています。
カリウムは細胞内の水分量を調節したり、体内の酸性・アルカリ性のバランスを調整したりする他、筋肉の収縮などのはたらきにも関わっています。 また同じくミネラルの一つであるナトリウムを体外に排出するはたらきがあり、血圧を下げる効果が期待されています。 カリウムが不足すると、脱力感・食欲不振・筋無力症・精神障害・不整脈などの症状が現れます。
また、薬膳の視点から見ると、かぼちゃは、温性(体を温める食材)に分類されます。夏野菜は、体を冷やす性質を持つものが多いですが、かぼちゃは、血行を促進し、体を温める作用があります。冷たいものの飲みすぎや、冷房で冷えすぎてしまった体を癒してくれる、うれしい野菜ですね。
寒涼の性質をもつ夏野菜が多い中で、かぼちゃは温性の体を温める食材です。体を温めて胃腸の消化吸収を促すので、体力をつけたい時におすすめ。なんとなくだるい慢性の疲労感や便秘などにもよいでしょう。
漢方ライフ・薬膳食材事典「かぼちゃ」参照喉のイガイガに効果があります。
かぼちゃにはβ-カロテンが豊富に含まれていることがわかりました。
β-カロテンには、粘膜を強化し、免疫力を高める効果があることから、喉の健康にも効果的といえます。 炎症を起こして痛みを感じる前に、しっかり栄養をとって免疫力を高めておきたいですね。
また、喉に直接関係するわけではありませんが、胃腸が不調だと、お腹に力が入らないので、歌うことに支障が出てしまいます。何をするにも、胃腸は健康でありたいもの。調子を崩しやすい時期だからこそ、胃腸に優しい食材を頂いて、調子を整えていきましょう。
かぼちゃを使ったレシピ
かぼちゃの冷製ポタージュ(2人分)
あっさりとしたさらさらのポタージュです。
<材料>
- かぼちゃ(種・わたなし)・・・200g
- 牛乳・・・200cc
- 水・・・100cc
- 氷・・・100g
- 塩・・・小さじ1/3
- コンソメ・・・小さじ1/3
- オリーブオイル・・・小さじ1
- イタリアンパセリ・・・お好みで
- かぼちゃは、電子レンジで柔らかくなるまで加熱する(4~5分)
- やけどしないように粗熱をとってから、皮をむき、ざく切りにする。
- 鍋に➋と水、塩、コンソメ、オリーブオイルを入れて加熱する。
- かぼちゃが崩れ始めたら火を止め、氷を入れ一気に冷やす。
- ミキサーにかけ滑らかになったら、牛乳を入れ、ひと混ぜする。
- 器に盛り、イタリアンパセリを添えたら出来上がり。
かぼちゃときゅうりのサラダ(2人分)
<材料>
- かぼちゃ・・・200g
- きゅうり・・・1本
- 塩・・・少々
- マヨネーズ・・・小さじ2
- 胡瓜は輪切りのうす切りにし、塩もみし少し置いて、水分を絞っておく。
- かぼちゃは、電子レンジで柔らかくなるまで加熱し、温かいうちにつぶす。
- ➋と➊を合わせ、マヨネーズを加えてよく混ぜたら、出来上がり。
旬の食材を頂くことで、体は自然と整っていきます。体調不良を感じる前に、旬の食材をおいしくいただいて、体をいたわってあげましょう。