自律神経を整える呼吸法

声楽, 昔懐かし音楽の授業, 歌と健康

昔懐かし「音楽の授業」に参加している方がこんなことをアンケートに書いてくれました。

「呼吸を整えよう」では、毎回心地よさを実感しています。

講座の最初に「呼吸を整えよう」という時間を設け、腹式呼吸を行っています。「16拍吐いて8拍吸う」というペースでゆっくり腹式呼吸を行うものです。講座だけでなく、私の声楽教室でも毎回行っています。

これは、デイサービスでの指導で「腹式呼吸を練習するにはどうしたらやりやすいかなぁ」と考えて、ピアノの音に合わせて吐いたり吸ったりするのがいいだろうと思ったのがきっかけです。

吐く長さは、最初は8拍とか、4拍とか、10拍とかいろいろ試してみたのですが、16拍が長すぎず短すぎず、少しコントロールすることで伸ばせるようになるちょうどいい長さだったので、今は、この長さでやっています。

吸う長さについても、吐く長さと同じとか、4拍とか、2拍とか、いろいろ試してみましたが、ちょうど半分の8拍が安定すると感じ、その長さでやっています。

ちなみにこの呼吸は、歌うための腹式呼吸、というよりは、横隔膜の動きをじっくり感じ、呼吸を自分でコントロールするための練習です。歌う時に8拍もかけて吸っていたら間に合いませんからね(;^ω^)

また、腹式呼吸自体が自律神経を整えるのにいいと聞いたことがあったので、気持ちを落ち着かせ、レッスンが始まるぞ、という気持ちの準備をしてもらう狙いもあります。

なんとなくやらせているわけではなく、いろいろ考えて導入したので、その呼吸について、「心地よさを感じる」と回答してくれたことは、とてもうれしかったです。一生懸命取り組んでくださっているんだなと感じました。ありがとうございます。

さて、その呼吸に関連した話をもう一つ。

先日、youtubeを見ていたら、順天堂大学医学部教授の小林弘幸さんがインタビューに答えていて、自律神経を整える呼吸法についてお話されていたんです。

先ほども書いたように、腹式呼吸が自律神経を整えるということは知っていましたが、小林先生が推奨する、その呼吸法が、

1:2呼吸法・・・「1吸ったら、2吐く」

というものです。

つまり、3秒吸ったら6秒吐く、5秒吸ったら10秒吐く、という具合です。このリズムが副交感神経を高め、自律神経を安定させるのだそうです。

これって、吸う吐くの順は逆だけど、「16拍吐いて8拍吸う」のと同じ(◎_◎;)

やりやすさや心地よさを追究しているうちに、自律神経が一番安定する呼吸法を使っていたとは、我ながら驚きました。自律神経研究の第一人者である小林先生がおっしゃるのですから、もう自信を持って皆さんにもおすすめできます。これからもどんどん取り入れていきますね。

呼吸、呼吸とうるさく言っていますが、

私が皆さんに呼吸の練習をさせるのは、私自身が呼吸が苦手だったからです。(今も苦手です。)息は長く続かないし、吸う時も吸う音がして歌の邪魔をしてしまいます。それに緊張しやすい体質です。

小林先生がおっしゃるには、緊張していてもいいパフォーマンスができるかできないかは、やはり自立神経がかかわっているそうなんです。自律神経を安定させるためには、呼吸法が大事ということで、すべてがつながっていたんだ、と納得しました。

自分自身がもっと早く呼吸のことをわかっていればよかったと思うので、講座やレッスンでは必ず最初に呼吸法の練習を取り入れています。

歌の練習というと、音程をとったり、歌詞を覚えたり、声を出したり、ということをイメージしがちですが、歌の練習で先にやらなくてはいけないのは、呼吸の練習です。息がなければ絶対に声は出せません。息があるから声が出るのです。

歌に必要な呼吸法が、自律神経を整えることに役立っている、と思うと、人間という楽器の奥深さに、改めてため息が出ます。

相変わらず、呼吸に対しては苦手意識がありますが、楽器としての体を整えることにも、人間としての体を整えることにも、呼吸が大事なんだと知ると、もっと練習しよう、とやる気がわいてきます。