シンプルすぎる上達の段階図

上達の近道, 声楽

腹式呼吸や発声の方法などを初めて勉強する人のなかには、自分が思っていたことと違っていて、ビックリされる方もいます。

え、そんなことできるの?

といった表情を浮かべるので思わず笑ってしまうのですが(´艸`*)

そういうことが多々あります。

そして、自分の信じていた知識とあまりにかけ離れていると、人はやる前から「できない」と思ってしまいます。

また、こういうパターンもあります。

私は、初心者の方も経験者の方も、できるだけ具体的にどう体が動いているかをお話するようにしています。先にメカニズムをお話するので、なんとなくわかった気がして、実際にやってみると全然できなくて「できない」と思ってしまう。

どちらも「できない」と嘆くことになるのですが、残念ながら、そんなにすぐにはできるようにならないのですよ(‘ω’)ノ

でも、上達には段階があることを知っていると、嘆く代わりに、今、自分がどの状態で、今、何をすべきか、が見えてくるかもしれない、と思い、考えてみました。あまりにシンプルですが、こんな図が思い浮かびました。

知っているというのは「知識がある」ということです。でも、知識があるからと言って、表現できる、とは限りませんよね。わかっているのにできない、そんな時、人は落ち込んだり嘆いたりするわけです。

「知っている」と「表現できる」の間には、何が必要なんだろう。考えられるのは、「イメージできる」という段階。

知っていてもイメージできなければ、できるようにはなりません。

実際、私たちは、知っていてもできないことってたくさんありますよね。私は、仏像の作り方をテレビで見たことがありますが、たぶんできないと思います。手が滑って削りすぎてしまうイメージしかわかないからです。英語の文法を知っていても話せない、というのも、自分が英語を話しているイメージがわかなければ、できるようにはなりませんよね。

では次に、「知っている」から「表現できる」になるまでに、イメージの状態がどう変化していくかを図に付け加えてみます。

これまた当たり前すぎるくらいシンプルです。イメージがまったくできない状態から、少しずつ明瞭になり、表現できるようになったときには、イメージがはっきりできるようになっています。

では、この状態の図に、行動すべきこと、を付け加えてみます。

多くの人は、イメージがわかないのに、やってみて、やっぱりできなくて、落ち込みます。イメージがわかない時にやるのは、イメージができるようになるための「情報収集」です。聞いた情報が信じられないなら、本やインターネットで調べてみるのもいいし、動画を見たり、他の人はどうしてるか聞いてみたり、少しでもイメージがわくように情報収集をすること。

ぼんやりでもイメージがわいてきたら、実際にやってみます。やってみてうまくいかなかったら、もう一度イメージし直して、やる、イメージし直して、やる、その繰り返しです。

うまくイメージできていなくても、こうやったらどうなるかな、と思ってやってみるのは、まったくイメージしていない行動とは違います。「こうやったら」というイメージがあるので、ダメならまた別の「こうやったら」を探してやってみればいいからです。

何のイメージもないままやってみてダメだと、何をどう修正したらいいかわからず、結果、自分にはできない、と落ち込んでしまいます。

イメージしてやってみてダメなら、そのイメージを修正してもう一度やればいい。その繰り返しで上達していくのです。

当たり前のことだけど、図式化すると頭の中がすっきりしますね。物事はいつもとてもシンプルなのです。

こういう段階があるということがわかっていると、無駄に落ち込む必要はなくなるし、今、自分がどういう状態で、何をやるべきなのか、どの段階にいるのか、客観的に見れるようになります。

声楽に関して言えば、無駄に声を出して練習することは、喉を疲労させますし、精神も消耗して、上達のスピードが遅くなります。

だから、まず、イメージすることが大事。呼吸をイメージしてみて、発音をイメージしてみて、歌詞の情景をイメージしてみて、うまく歌っている自分をイメージしてみて、実際に声を出すのは最後でいい、と思っています。

むやみに声を出さない。声を出したからと言って上達するわけではありません。

生徒さんの中には、「できない、できない」と半分、パニック状態になる方がいます。そういう方にはこのような話をして、今、自分がどんな状態なのか、冷静に見つめることが大事だとお話しています。

できないから練習しなきゃ、もっと歌わなくちゃ、

は、絶対に違います。自分の状態をよく見ること。そもそも歌は目に見えないんだから、イメージに頼る部分が多いのです。今、どの段階までイメージできてるか、自分の状態を冷静に見ることが上達の近道です。